ギンザメについて
概要
ギンザメ（銀鮫）は、軟骨魚綱ギンザメ目に属する魚類の総称です。その名の通り、銀白色に輝く美しい体色を持つことからこの名が付けられました。しかし、その姿はサメというよりは、エイに近い特徴を持っていると言えます。
ギンザメは、世界中の海に広く分布していますが、特に温帯から亜熱帯の海域に多く生息しています。深海に生息する種が多く、その生態についてはまだ謎に包まれている部分も少なくありません。
身体の特徴としては、 cartilaginous fish（軟骨魚類）に分類されるため、骨格は骨ではなく軟骨でできています。これはサメやエイに共通する特徴です。また、一般的にイメージされるサメのような鋭い歯ではなく、臼歯のような平たい歯を持っており、これは底生生物や甲殻類などをすり潰して食べるのに適しています。
呼吸は、エラ呼吸を行いますが、そのエラの構造も一般的な魚類とは異なり、外鰓孔が1つしか開いていないのが特徴です。背びれには鋭い棘があり、これが防御に役立っています。
ギンザメは、その独特な外見と生態から、古くから人々に認識されてきましたが、商業的な漁獲量はそれほど多くありません。そのため、一般的にスーパーなどで見かける機会は少ないかもしれませんが、一部の地域では食用としても利用されています。
調理法
ギンザメは、その身質から様々な調理法で楽しむことができます。軟骨魚類特有のぷりぷりとした食感と、淡白ながらも上品な旨味が特徴です。
刺身・寿司
新鮮なギンザメは、刺身や寿司ネタとしても美味しくいただけます。身はやや透明感があり、噛むほどにじんわりと甘みが増していきます。独特の食感は、他の白身魚とは一線を画す魅力があります。淡白な味わいを活かすため、わさび醤油でシンプルにいただくのがおすすめです。
煮付け
ギンザメは煮付けにも適しています。淡白な身に、醤油、みりん、酒、砂糖などを合わせた甘辛い煮汁がよく染み込み、ご飯のおかずとして最適です。骨周りの軟骨も柔らかくなり、ゼラチン質を味わうことができます。生姜を効かせると、臭みが消え、より一層美味しくなります。
唐揚げ
皮付きのまま唐揚げにするのも人気があります。高温の油で揚げることで、皮はパリッと香ばしく、身はふっくらと仕上がります。レモンを絞ったり、お好みで塩やスパイスを振っていただくのも良いでしょう。軟骨の食感も楽しめます。
西京焼き
味噌漬けにして焼く「西京焼き」もおすすめです。西京味噌の風味がギンザメの淡白な旨味を引き立て、上品な味わいになります。じっくりと漬け込むことで、身がしっとりと仕上がります。
鍋物
鍋物の具材としても活用できます。澄んだ出汁でしゃぶしゃぶのように軽く火を通すことで、ギンザメ本来の風味を味わえます。野菜と一緒に煮込むことで、旨味が増し、滋味深い味わいになります。
レビュー・口コミ
ギンザメを食べたことがある人々からのレビューや口コミは、その独特な食感と味わいに対する賛否両論が見られます。
「初めてギンザメの刺身を食べましたが、予想外の食感に驚きました。ぷりぷりしていて、噛むとじんわりと旨味が出てくる感じです。白身魚とは全く違う個性があって面白かったです。ただ、少し独特の風味があるので、苦手な人もいるかもしれません。」
「煮付けでいただきました。身は柔らかく、軟骨の部分がコリコリしていて美味しかったです。甘辛い味付けがよく合っていて、ご飯が進みました。値段も手頃だったので、また見かけたら買いたいです。」
「唐揚げにしましたが、皮がパリッとしていて美味しかったです。身は淡白なので、揚げると旨味が増す感じがします。骨周りの軟骨も食べられるのが良いですね。」
「個人的には、あまり好みではありませんでした。独特の風味と食感が、ちょっとクセが強いなと感じてしまいました。調理法によっては美味しく食べられるのかもしれませんが、リピートはないかなと思います。」
「寿司ネタとして初めて食べました。ネタとしては少し珍しいですが、意外と美味しかったです。マグロのような濃厚さはありませんが、繊細な味わいでした。」
総じて、ギンザメは「独特の食感」と「淡白ながらも上品な旨味」が特徴として挙げられます。好みが分かれる風味ではありますが、そのユニークな体験を求めて試してみる価値はあるようです。刺身、煮付け、唐揚げなど、調理法によって表情を変えるため、色々な食べ方を試してみることで、よりギンザメの魅力を引き出せるかもしれません。専門の寿司店や、一部の鮮魚店でしか見かけないことも多いため、出会った際にはぜひ一度味わってみることをおすすめします。
